バンコク発──タイのサイバー警察とインターネット上の児童犯罪対策部門(TICAC)は、児童ポルノの製造・保管・販売に関与した疑いでタイ人の男4人を逮捕したと発表した。TICACは、タイ王国警察の下に設置された児童のオンライン被害を専門に扱う捜査機関で、近年は国際機関とも連携を強めている。
捜索は2026年3月19日、バンコク、サムットプラカーン県、チョンブリー県(パタヤなどリゾート地を抱える東部の県)、アユタヤ県の4か所で一斉に行われた。捜査チームは数週間にわたりソーシャルメディア上の不審な活動を監視し、証拠を積み上げた上で捜索令状を取得。テレグラムやX(旧ツイッター)上のチャットグループやアカウントを特定し、わいせつ素材を金銭目的で共有・販売していた実態を突き止めた。
各現場からは、児童搾取素材が保存されたスマートフォンやデジタル機器が押収された。捜査官は、有料のグループへのアクセス権や決済システムを通じてコンテンツが売買されていたことを裏付けた上で踏み込んだという。TICAC管理官のティーラノン・マンモンコン警察大佐は、投稿履歴やチャット記録、送金記録などを丹念に追跡して摘発に至ったと説明した。
逮捕された4人は全員タイ国籍の男で、営利目的での児童虐待素材の頒布、ポルノコンテンツのコンピュータシステムへのアップロード、児童虐待素材の所持など複数の罪に問われている。警察は捜査継続中のため個人情報の詳細な公開を控えているが、4人が取り調べに協力的であったことから捜査は迅速に進んでいるとした。
タイでは2015年の刑法改正以降、児童搾取犯罪に対する罰則が大幅に強化されている。児童ポルノの所持だけでも懲役刑が科される可能性があり、営利目的での頒布にはさらに重い刑罰が適用される。タイ当局は児童のオンライン被害を重大犯罪と位置づけており、今回の摘発は一般的なスマートフォンや人気アプリを悪用した犯罪ネットワークが身近に存在する現実を改めて浮き彫りにした。
児童保護の専門家は、今回のような事件はオンライン上の保護措置をさらに強化する必要性を示していると指摘。在タイ日本人にとっても、SNS上での違法コンテンツへの関与はタイの法律で厳しく処罰される点に注意が必要だ。
出典: Bangkok Post



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