中東地域での軍事紛争が激化した影響で、周辺空域の飛行制限が相次ぎ、世界各地で数千便が欠航や大幅な遅延に見舞われている。経由地として中東を利用する路線が多いタイでは影響が特に深刻で、バンコクのスワンナプーム国際空港を中心に多くの旅行者が足止めされている。
スワンナプーム国際空港はアジアと欧州・中東を結ぶハブ空港として知られ、タイ国際航空やエミレーツ航空、カタール航空など中東経由便が数多く発着している。今回の紛争により、イラン・イラク・ヨルダンなどの上空を通過するルートが使用できなくなったことで、欧州行きやアフリカ行きの便を中心に欠航や迂回運航が発生した。迂回ルートでは飛行時間が数時間延びるケースもあり、燃料や乗務員のやりくりが追いつかず運休を余儀なくされた便も少なくない。
在タイ日本大使館によると、バンコクから中東経由で日本や欧州に向かう予定だった日本人旅行者やビジネス渡航者にも影響が出ている。空港のカウンターには振替便を求める長い列ができ、混雑の解消には数日かかる見通しだ。航空各社は代替ルートの手配や宿泊支援を進めているものの、対象人数が多く支援が行き届いていないとの声も上がっている。
タイは年間を通じて日本人観光客が多く訪れる人気の渡航先であり、バンコク発着の国際線は1日あたり数百便にのぼる。特に中東系エアラインは価格競争力の高さから日本人利用者も多く、今回の混乱は日本人旅行者にとっても他人事ではない。外務省は対象地域の危険情報を随時更新しており、渡航予定者に対して最新の運航情報を航空会社に確認するよう呼びかけている。
今後、紛争の長期化により航空運賃の上昇や燃油サーチャージの引き上げといった影響も懸念されている。タイ旅行やタイからの帰国を予定している方は、直行便への変更や出発日の調整など、早めの対策を検討したい。
出典: Bangkok Post



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