タイがまさかの北海産原油を購入 ホルムズ海峡封鎖で異例の調達先確保へ

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イラン戦争によるホルムズ海峡の事実上の封鎖を受け、タイの石油精製会社が北海産原油を異例の購入に踏み切ったことが分かった。アジア各国の精製業者がペルシャ湾で足止めされた中東産原油の代替供給源の確保に奔走する中、タイ企業が北海産原油の調達に動いた形だ。

事情に詳しいトレーダーが金曜日に明らかにしたところによると、スイスに本拠を置く世界有数の商品取引会社トラフィギュラ・グループが、3月下旬積みのフォーティーズ原油約70万バレル(カーゴ1船分)をタイ側に売却した。同トレーダーは匿名を条件に取材に応じた。

フォーティーズ原油は英国の北海油田から産出される代表的な原油銘柄で、国際指標であるブレント原油価格の算出にも使われている。ブルームバーグがデータの追跡を開始した2019年以降、タイ企業が北海フォーティーズ原油を購入するのは今回が初めてだという。トラフィギュラはコメントを控えており、購入したタイの精製会社名も明らかになっていない。

タイは国内で消費する原油の大半を輸入に頼っており、特に中東産原油への依存度が高い。ホルムズ海峡の封鎖は、タイのエネルギー安全保障に直接的な打撃を与えている。同様に湾岸産原油に大きく依存するアジア地域では、韓国や日本の精製業者も紛争開始以降、米国産原油の輸入を増やすなど調達先の多様化を急いでいる。

ただし、北海産原油のアジア向け取引は本格的な増加には至っていない。その大きな要因は海上輸送運賃の高騰だ。北海産原油は通常、200万バレル規模を積載できるスーパータンカー(VLCC)でアジアに輸送されるが、運賃が過去最高水準に達しているため大型タンカーの利用が経済的に見合わなくなっている。

今回のカーゴは、通常60万〜70万バレルを積載する中型のアフラマックス型タンカーでタイに運ばれる予定だという。コスト面での制約はあるものの、ホルムズ海峡の封鎖が長期化すれば、タイをはじめアジア各国が北海産や米国産など代替原油の確保をさらに進める可能性がある。

出典: Bangkok Post

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