タイで53歳の男が日本刀で整備士を襲撃 ブレーキ修理に不満か

事件事故

タイ東部チョンブリー県バンラムンで、オートバイのブレーキ修理を巡るトラブルから、53歳の男が日本刀で若い整備士を襲撃し重傷を負わせる事件が発生した。バンラムンはパタヤ近郊に位置し、在留日本人や観光客も多いエリアとして知られる。

■深夜の口論が刃傷沙汰に発展

地元警察によると、事件は3月2日午後10時半ごろ、バンラムン郡ナクルア地区の連棟住宅で起きた。アヌチャ・ブーンタウォン被告(53)は、息子のオートバイのブレーキパッド交換を依頼していた整備士ノッパリット・セムアンさん(24)のもとを訪れ、修理後もバイクの制動力が不十分だと不満をぶつけた。口論は急速にエスカレートし、ノッパリットさんが身の危険を感じて自室に逃げ込もうとしたところ、アヌチャ被告が部屋に押し入り、持参した日本刀で襲撃したという。ノッパリットさんは頭部左側に深い切り傷を負い27針を縫合。耳もほぼ切断寸前の状態だったと警察は明らかにしている。

■前日にも日本刀を持って脅迫か

捜査当局は、襲撃事件に先立つ3月3日午後8時30分ごろにも別のトラブルがあったことを明らかにした。アヌチャ被告は日産NVピックアップトラックで、自らが所有する土地に設けられたバイク修理工場を訪問。この工場はノッパリットさんの雇用主が賃借して運営していたもので、アヌチャ被告は日本刀を手にしながら工場経営者に対し、営業停止や賃貸契約の打ち切りをちらつかせて脅迫したという。一連の様子は監視カメラにはっきりと記録されていた。

■逮捕後に覚醒剤使用も認める

3月4日午後4時30分、バンラムン警察署の捜査班がアヌチャ被告を逮捕し、刃渡り約1メートルの日本刀を押収した。取り調べに対し、アヌチャ被告は整備士への暴行を認めたうえで、刀の峰(背の部分)で殴打したと説明。修理の仕上がりへの不満に加え、口論中に整備士から侮辱的な言葉を受けたと主張した。また、覚醒剤の一種である「アイス(クリスタルメス)」の使用も認め、「薬物の影響で判断力と自制心が低下していた」と供述している。タイでは覚醒剤の蔓延が深刻な社会問題となっており、薬物絡みの暴力事件が後を絶たない。

一方、被害者のノッパリットさんは、これまでアヌチャ被告とトラブルになったことはなく、修理の件も話し合いで解決できると考えていたため、まさか刃物で襲われるとは思わなかったと話している。

警察は、傷害を伴う暴行の罪に加え、第一類麻薬であるアイスの使用に関する違法薬物使用の罪でもアヌチャ被告の起訴に向けた手続きを進めている。

出典: Bangkok Post

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