タイ・バンコク中心部のラマ9地区にある高級コンドミニアムで、オンライン賭博の運営拠点が摘発され、ベトナム人94人が逮捕された。ラマ9地区は日本人にも馴染みのあるアソーク通りの北側に位置し、近年は高層コンドミニアムやオフィスビルの開発が進むバンコク有数のビジネスエリアだ。
3月4日、マッカサン警察署、入国管理局、サイバー犯罪捜査局の合同チームが、同地区フアイクワンのコンドミニアム1階にあるオフィスに踏み込んだ。多数のベトナム人が出入りしているとの情報提供を受け、コールセンター詐欺の拠点である可能性を視野に捜査を進めていたという。
警察は事前に現場を監視し、オフィス内で働いているのが全員外国人であることを確認。入り口は厳重に施錠され、常時警備員が配置されていた。捜索の結果、男性69人・女性25人の計94人のベトナム人を発見し、パソコンやノートパソコン68台、携帯電話約500台を押収した。稼働中の端末の画面にはベトナム語のオンラインカジノやサッカー賭博のサイトが表示されており、取引通貨はベトナムドンだったとタイ大手紙マティチョンが報じている。
警察は、この拠点がタイ国内からベトナム本国の顧客を標的にオンライン賭博サイトを運営し、多額の資金を動かしていた可能性があるとみている。タイでは賭博法により、ほぼすべての形態の賭博が違法とされているが、近年は外国人グループがタイ国内に拠点を置き、母国向けにオンライン賭博を運営するケースが増えており、当局が取り締まりを強化している。
逮捕されたベトナム人らは通訳を介した取り調べに対し、カスタマーサービスの仕事に就けるとの誘いを受けて観光ビザでタイに入国したと供述。オンライン賭博に関わる業務だとは知らず、タイ到着後に初めて実態を知ったと主張した。さらに強制的に働かされ、バンコク市内ラチャダー地区の住居に拘束されていたと訴えており、人身売買被害の可能性も浮上している。
警察は犯罪組織の結成およびオンライン賭博サイトの違法運営に関連する容疑で立件。押収した機器の解析や供述内容の裏付け捜査を進めている。
なお別の事件では、コールセンター詐欺グループが携帯電話会社の担当者を装い、タイの警察高官に電話をかけて詐欺を仕掛けようとするケースも発覚。警察が通話元をバンコク近郊ノンタブリ県のコンドミニアムまで追跡し、関連機器を発見する事態となっている。タイではコールセンター詐欺やオンライン賭博といったサイバー犯罪が社会問題化しており、外国人犯罪グループの摘発が相次いでいる。
出典: Bangkok Post



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