タイ国営石油PTT、事業再編で経営強化へ 投資家募集開始

経済投資

タイを代表する国営石油ガス企業PTT社が、経営基盤の強化に向けた大規模な事業提携の検討を開始した。バンコク本社のコンクラパン最高経営責任者が明らかにしたもので、年内の提携決定を目指すという。

■石油精製・化学事業で戦略的提携

PTTが提携を模索しているのは、上流から下流までの石油ガス事業に関心を持つグローバル企業だ。具体的には、石油精製・石油化学の中核子会社であるタイ・オイル、PTTグローバルケミカル(GC)、IRPC(タイイソプレンゴム大手)の株式売却を計画している。ただし、PTTは主要株主として経営に関与し続ける方針だ。

これら3社は現在、世界的な供給過剰に対処するため、積極的なコスト削減に取り組んでいる。新たなパートナーとなる企業は、タイと東南アジアにおけるPTTの事業ノウハウを獲得でき、PTT側は相手企業の投資と経営技術による財務強化が期待できるという相互補完的な提携である。

■EV充電・物流インフラも対象に

さらにPTT傘下のコンビニエンスストア兼ガソリンスタンド「PTTオイル&リテール(OR)」が運営する電気自動車充電事業についても、投資家への提案を進める計画だ。また物流インフラファンドに対し、石油輸送・貯蔵施設を運営する子会社PTTタンクターミナルの株式取得も打診中だという。

PTTは既にEV組立・バッテリー製造事業から部分的に撤退し、少数株主化している。

■原油安とバーツ高で減益も堅調を維持

2025年のPTT全体の売上高は2兆6600億バーツ(約1040億ドル相当)で、前年比13.9%減となった。主な要因は、ドバイ原油の平均価格がバレル当たり69.4ドルと、2024年の79.6ドルから値下がりしたため。また、タイバーツの対ドル高(昨年1ドル=33バーツ)も、ドル建て収益に圧力をかけた。

ただし、売上高は減少したものの、純利益は901億バーツで前年並みを維持。その内訳を見ると、石油化学・精製事業は製品スプレッド(価格差)の縮小と在庫損失の影響を受けた一方で、小売事業ではOR子会社の純利益が113億バーツと前年比47.8%増を記録するなど、非石油部門の好調が利益を下支えした。タイのエネルギー市場が激変する中での耐性を示した結果となっている。

出典: Bangkok Post

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