中東情勢の緊迫化を受け、米国はヨルダンの首都アンマンにある大使館の全職員に対し緊急避難を命じた。具体的な脅威内容は明かされていないが、同時期にクウェートの米国大使館が襲撃されたとの報告が上がっており、イスラエル・パレスチナ紛争の拡大に伴う地域の安全保障上の懸念が背景にあるとみられる。
ヨルダンはイスラエルと隣接し、シリア難民やパレスチナ難民を多く受け入れている国家だ。米国はこの地域で重要な同盟国としての立場を保ってきたが、近年の中東における米国の影響力低下とイラン系勢力の台頭により、駐在職員の安全確保がより一層重要になっている。
クウェートでの襲撃報告は、この地域における反米感情の高まりを示す警戒信号となっている。クウェートは湾岸戦争時に米国の軍事支援を受けた経緯があり、現在も米軍プレゼンスが存在する。イスラエル・ガザ紛争の激化に伴い、中東各地で親パレスチナ派勢力による報復行動が活発化しており、米国の外交施設はテロ襲撃のリスクにさらされている状況だ。
タイに駐在する日本人企業や日本外交団も、中東での不安定化の波及に注視している。タイはサウジアラビアなど中東諸国との経済的結びつきが強く、また多くのタイ人労働者が湾岸諸国で働いているため、この地域の政情不安は人道的にも経済的にも影響を与える可能性がある。
米国務省は今後、駐在職員の安全を最優先に、各中東拠点での警備体制の強化を進めるとみられる。日本人も現地滞在の際には、各国大使館からの情報提供に注意し、厳重な安全対策を講じることが求められる。
出典: Bangkok Post



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