アメリカ政府は、イランの天然ガス生産施設に対する攻撃について、自国の関与を全面的に否定した。米当局は今回の攻撃がイスラエルによる単独作戦であると主張しており、米軍が直接参加した事実はないとの立場を示している。
これに対し、イラン軍は激しい報復を行うと宣言。軍当局は一部の石油関連施設周辺の住民に対して避難を呼びかけており、中東地域の緊張がさらに高まっている。
イスラエルとイランの対立は近年急速に激化している。2024年以降、イスラエルはイランの核開発や軍事拠点を標的とした攻撃を複数回実施してきたとされる。イランは中東有数の天然ガス埋蔵量を誇り、エネルギーインフラへの攻撃は国際的な原油・ガス市場にも大きな影響を及ぼす可能性がある。
アメリカはイスラエルの最大の同盟国であるものの、イランとの全面的な軍事衝突を避けたい思惑があり、今回の否定声明もそうした外交上の配慮が背景にあるとみられる。一方でイラン側は、米国とイスラエルを一体とみなす姿勢を崩しておらず、報復の対象が拡大する懸念も指摘されている。
タイにとっても中東情勢は無関係ではない。タイは原油の大部分を中東からの輸入に依存しており、ペルシャ湾周辺の緊張激化はエネルギー価格の上昇を通じてタイ経済に直接的な打撃を与えかねない。過去にも中東紛争の影響でタイ国内のガソリン価格が高騰した経緯があり、今回の事態についてもタイ政府やエネルギー関連当局は情勢を注視しているとみられる。
また、タイには中東地域で働く出稼ぎ労働者も多く、情勢の悪化は在外タイ人の安全にも関わる問題となる。バンコクの在住日本人にとっても、原油価格や為替への影響を含め、今後の動向に注目が必要だ。
出典: Bangkok Post



コメント