タイ政府がイランから自国民69人を避難 中東緊迫で帰国支援本格化

政治社会

中東情勢の緊迫化を受け、タイ政府はイランに滞在する自国民の避難を本格的に開始した。外務省によると、第1陣となる69人が現地時間の土曜日にイランを出国し、隣国トルコ東部の都市ヴァンへ向かった。

タイ外務省のパニドーン・パチムサワット副報道官は、イラン国内で避難登録を行ったタイ人の数が当初の117人から125人に増加したことを明らかにした。第1陣はトルコ東部ヴァンで現地のタイ当局者から支援を受けた後、タイへの帰国便が手配される。第2陣の56人は火曜日にイランを出発する予定だ。

パニドーン副報道官は「イランに滞在中で帰国を希望するタイ国民は、渡航書類の手続きのためテヘランのタイ王国大使館に連絡してほしい」と呼びかけた。

タイ当局は土曜日、ヴァン市内のエリート・ワールド・ヴァン・ホテルに臨時対策センターを開設した。ヴァンはトルコ東部に位置しイラン国境に近い都市で、陸路での越境避難の受け入れ拠点として選ばれた。同センターはイランから国境を越えて到着する避難者の受け入れやタイへの移送の調整にあたるほか、テヘランのタイ王国大使館の臨時事務所としても機能する。大使館はイランからの避難を希望する国民と、現地に残留する判断をした国民の双方を引き続き支援する方針で、「安全が確認され次第、大使館はテヘランに戻る」としている。

現在、中東地域では広範囲にわたる空域閉鎖の影響で航空便の運航が大幅に制限されている。近隣諸国に駐在するタイ大使館も帰国支援の調整を進めており、エティハド航空やエミレーツ航空、エアアラビアといった中東系の航空会社が金曜日から限定的に運航を再開し始めた。タイ労働省によると、中東地域全体で約200人のタイ人労働者が帰国を希望しているという。

タイは中東諸国に多くの労働者を送り出しており、2023年のイスラエルとハマスの衝突でも多数のタイ人が巻き込まれた経緯がある。今回の避難対応は、そうした教訓を踏まえた迅速な措置とみられる。

出典: Bangkok Post

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