タイ第5地方警察本部は、飲食店で働いていた女性店員「ノン・プラエウ」さんを殺害した容疑で、義理の兄にあたる男を逮捕したと発表した。第5地方警察本部はタイ北部のチェンマイを拠点とし、北部地域一帯の重大事件を管轄する上級機関である。
捜査関係者によると、容疑者の男は事件発生当初、現場に居合わせた目撃者を装って警察の聴取に応じていた。しかし、防犯カメラの映像や物的証拠などを積み重ねた捜査の結果、矛盾点が次々と浮上。最終的に証拠を突きつけられた男は犯行を認め、自供に至った。
男の供述によると、プラエウさんに対して性的暴行を加える目的で襲いかかったが、プラエウさんが激しく抵抗したため、電気コードで首を絞めて意識を失わせたという。その後、プラエウさんが月経中であることに気づき行為を中止したと主張しているが、プラエウさんはそのまま命を落とした。警察は殺人および強姦未遂の容疑で男を送検する方針だ。
タイでは近年、女性に対する暴力事件が深刻な社会問題となっている。国連女性機関の報告によれば、東南アジア地域では親族や知人による女性への暴力が依然として高い割合を占めており、タイも例外ではない。特に地方部では被害者が声を上げにくい環境にあるとされ、潜在的な被害件数は統計を大きく上回るとみられている。
タイ政府は家庭内暴力防止法の強化や被害者支援ホットラインの整備を進めているものの、親族間の事件は外部から発覚しにくく、対応が後手に回るケースが少なくない。今回の事件でも、容疑者が親族という立場を利用して捜査の目を逃れようとしていた点が問題視されている。事件はタイ国内のSNSでも大きな反響を呼び、女性の安全確保を求める声が改めて高まっている。
出典: Bangkok Post



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