タイが燃料輸出を一時禁止へ 中東情勢悪化で国内供給を優先

政治社会

バンコク発 — タイのアヌティン・チャーンウィラクル首相は、中東情勢の緊迫化によるエネルギー供給への影響を懸念し、複数の燃料および液化石油ガス(LPG)の輸出を一時的に禁止する命令を発令した。国内の燃料不足を未然に防ぐ狙いがある。

この命令は2026年3月6日付でタイ王室政府官報に掲載され、即日発効した。ただし、隣国のラオスとミャンマー向けの輸出は禁止の対象外とされている。両国はタイから燃料を輸入する依存度が高く、供給を断てば周辺地域の安定にも影響を及ぼしかねないとの判断があるとみられる。

タイはエネルギーの多くを中東からの原油輸入に頼っており、中東地域の紛争激化は原油価格の高騰やタイ国内の物価上昇に直結しやすい構造にある。アヌティン首相は連立政権を率いるブムジャイタイ党の党首で、2024年に首相に就任して以来、エネルギー政策や物価対策を重要課題に掲げてきた。

今回の輸出禁止措置がタイ在住の日本人の生活や日系企業の事業活動にどの程度影響するかは現時点で不透明だが、タイのガソリン価格や物流コストの動向には今後注視が必要だ。

出典: Bangkok Post

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