イランが湾岸諸国へ攻撃激化 クウェート空港やサウジ油田も標的に

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湾岸地域でイランによるミサイル・ドローン攻撃が激しさを増している。地域戦争が2週目に突入した日曜日、サウジアラビア、カタール、クウェートが相次いで新たな攻撃被害を報告した。前日にはドバイやバーレーンの首都マナーマでも大きな爆発音が確認されている。

■クウェート空港の燃料タンクが標的に

クウェート軍は日曜日、領空に侵入した複数のドローンに対応したと発表した。クウェート国際空港の燃料タンクがドローン攻撃の標的となり、軍はこれを「重要インフラへの直接的な攻撃」と位置づけた。迎撃作戦で生じた破片により一部の民間施設にも物的被害が出ている。クウェートの国営石油会社は予防措置として原油生産量の削減を発表した。

カタール国防省は、前日にイランから発射された弾道ミサイル10発と巡航ミサイル2発が同国を狙ったと明らかにしたが、大半を迎撃し死傷者は出なかったとしている。

サウジアラビア国防省も、首都リヤドの外交地区への攻撃を含むドローン15機を迎撃・破壊したと報告。さらに米軍が駐留するスルタン王子空軍基地に向かっていた弾道ミサイル3発と、南東部シャイバ油田上空を飛行していたドローン17機を撃墜したと発表した。シャイバ油田はサウジアラムコが操業する世界最大級の油田の一つで、攻撃が成功すれば国際原油市場にも大きな影響が及ぶ可能性がある。

■ドバイ空港が一時閉鎖 エミレーツ航空も運航停止

ドバイでは土曜日、空港付近で正体不明の物体が迎撃されたことを受け、世界有数の利用客数を誇るドバイ国際空港が一時閉鎖された。目撃者はAFP通信に対し、大きな爆発の後に煙が立ち上る様子を証言している。中東最大の航空会社エミレーツ航空はドバイ発着便の一時停止を発表したが、その後運航を再開した。当局はパキスタン国籍の男性1人が迎撃時の破片により死亡したと明らかにしている。

アラブ首長国連邦(UAE)は米国の同盟国で米軍基地も置かれており、今回の湾岸戦争で最も集中的に攻撃を受けている国だ。国防省によると、2月28日の開戦以降、221発の弾道ミサイルと1300機以上のドローンが探知された。過去1週間だけでもアブダビ空港、高級リゾート地パーム・ジュメイラ、七つ星ホテルとして知られるブルジュ・アル・アラブが直撃を受けたほか、火曜日にはドローンの残骸がドバイの米国領事館で火災を引き起こしている。

■イラン指導部内で矛盾する発言 攻撃継続を示唆

イラン大統領は湾岸諸国に対しこれまでの攻撃を謝罪し、湾岸諸国が先に攻撃を仕掛けない限り標的としないと表明した。しかしその数時間後、イランの司法長官が「敵の支配下にある」湾岸諸国の施設への攻撃は続けると発言し、指導部内で方針が食い違っている実態が浮き彫りとなった。

モハメッド・ビン・ザーイド・アル・ナヒヤーンUAE大統領は異例のテレビ演説を行い、UAEは「戦争状態にある」とした上で、この戦争を経て「より強くなる」と国民に訴えた。バーレーンも開戦以降に92発のミサイルと151機のドローンを迎撃したと発表しており、土曜夜にはマナーマ市内でロケット破片が路上に落下し1人が負傷している。

湾岸地域の情勢悪化は原油価格や航空路線に直結するため、タイ在住の日本人にとっても無関係ではない。タイはエネルギーの多くを中東からの輸入に依存しており、ドバイ経由で日本や欧州へ向かう航空便を利用する在留邦人も多い。今後の戦況次第では、燃料価格の上昇や航空ルートの変更など生活への影響が広がる恐れがある。

出典: Bangkok Post

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